資産運用には色々な方法がありますが、その代表的なものに株式取引や投資信託があります。
投資初心者の方は何から始めたらいいのかと悩む方も多いはず。
株式投資と投資信託には、どのような違いがあるのでしょうか? 初心者には株式投資と投資信託ではどちらの方が向いているのでしょうか?
結論から申し上げると、投資初心者の方は投資信託の小口投資から始めるのがおすすめ。
今回は、投資初心者の方に投資信託をおすすめする理由について、株式投資との違いを交えて解説したいと思います。
これから資産運用を始めようと考えているかたは参考にしてください。
1.投資信託は株式投資に比べて分散投資がしやすい
資産運用を行ううえで重要なことの1つに運用先を分散するというポイントがあります。
『卵は1つのカゴに盛るな 』という有名な投資格言がありますが、1つの投資先に資産を集中させ過ぎると、その資産が大きく下落した際に大きな損失を被ることになります。
資産を分散することにより大きな損失を回避することが可能。
この分散投資のしやすさは個別銘柄の株式に投資する場合と比べて、投資信託の方が勝っています。
投資信託(ファンド)は、投資家からお金を集めて、運用の専門家(ファンドマネージャー)が複数の銘柄に投資しているので、投資信託を購入することにより自然と分散投資をしていることになります。
ただし、分散投資はリスクを下げた分、大きな収益を上げるチャンスを逃す場合もあります。
例えば、大きく個別の株が上昇するような場面では個別の銘柄に投資する方法に比べて得られる収益が限定される 可能性があります。
スポンサーリンク
2.投資信託は小口からの投資が可能
株式投資をする場合、個別銘柄によっては100万円以上の資金(お金)が必要。資金が少ない場合、投資先が特定の銘柄に偏ってしまいます。
しかし、投資信託であれば、証券会社によっては100円という小口からの購入が可能。
上記の通り、投資信託に資金を入れることにより分散投資していることになるので、100円からの購入であっても分散投資が可能となります。
個別銘柄の株式にも1つの銘柄を小口で毎月一定額買っていく「るいとう (株式累積投資)」という仕組みがありますが、個別の1銘柄を小口で買っているだけなので、投資信託のように分散投資にはなりません。
3.投資信託は運用をプロに任せられる
株式投資で難しいのが銘柄選択。
どの企業に投資するかで運用益が大きく異なります。
株式投資で分散投資をしようと思えば、多くの企業の情報を自分で分析し、株式購入後も業績の変化をチェックし続ける必要があります。
業績の変化を常にチェックしておかないと、大きな損失を被る可能性もあります。
投資信託であれば、プロが投資先を分析し、投資対象の選定や入替などをしてくれますので手間がかかりません。
ただし、プロに運用を任せるので、信託報酬という手数料が必要。
また、自分で個別企業の株式を売買した方が利益を上げられる可能性もあります。
スポンサーリンク
4.投資信託は幅広い資産に投資が可能
株式投資は運用対象が株式のみですが、投資信託の場合、 色々な商品があり、投資対象も多彩。
例えば、債券、日本株式、世界株式、REITや、複数の投資対象を組み合わせたバランス型などから購入する投資信託を選べます。
日本株式であれば、情報も沢山あり、投資をし易い環境にはありますが、世界株式となると個人で情報を収集して銘柄を選択するというのは結構大変なこと。
アメリカなどの先進国の情報などはまだ集まるでしょう。しかし、 新興国の情報となると、情報収集するだけでも大変。
そこから更に銘柄選択までするとなると、一般の方には非常に困難なことだといえるでしょう。
しかし、投資信託であれば、世界株式型のファンドを購入することにより、プロに情報収集や銘柄選択を任せつつ、世界(先進国+新興国)の株式を買うこともできます。
投資信託であれば、一般の方では投資しにくい投資対象に資金を投入することができます。
スポンサーリンク
まとめ
投資初心者の方には投資信託がおすすめですが、個別銘柄への株式投資に比べて投資信託の方が優れているというわけではありません。
個別の株式で運用するか、投資信託で運用するのかは、投資方針によっても変わってきます。
大きく成長が期待できる企業の個別銘柄を選び、値上がり益を大きく狙いたい場合には、個別銘柄への株式投資の方が向いています。
しかし、どの銘柄を選び、更にどのタイミングで売買するかを判断するのは難しいと考えている投資初心者の方も多いでしょう。
まずは資産運用に慣れるという意味で投資信託で小口の積立投資から始める方がおすすめです。
資産運用初心者の方は、「個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」や「新NISA」など、税制上の優遇措置がある制度を上手に使い、投資信託の積立投資から初めるのがいいと思います。